選考判断スキル / einja-screening / v0.1 プロトタイプ

面接官の横に座って、
足切り活躍イメージを出す。

職務経歴書や面接メモを渡すと、いいんじゃの採用要件に照らして「通すか」「なぜそう判断したか」「次に何を聞くか」を返します。判断の根拠は、すべて本人が書いた/話した言葉の引用で示します。

2026-08-07 作成 対象=マーケ(デジマ/クリエイティブ)本社メンバー 書類選考/一次面接

なぜ作ったか

現場で「この人がどう活躍するか」を想像できる人が、選考の全部には入れない。その視点を、言語化されている分だけ持ち出せるようにする。

活躍の絵が描けない

要件に「当てはまるか」は見られても、入って何をやる人なのかが浮かばない。だから通すか迷い、迷ったまま出口を選んでしまう。

工数が溶ける

一次は30分。書類の読み込みと面接の設計に時間をかけずに、「シンプルにない人」を早く外し、良い人に時間を寄せたい

判断がブレる

見るところが人によって違うと、同じ候補者でも結論が変わる。観点と根拠の形をそろえることで、申し送りが機能する。

何を入れると、何が返るか

入力の種類で、書類モードと一次面接モードが自動的に切り替わる。

INPUT
  • 職務経歴書・履歴書(PDF可)
  • スカウト返信・エントリー情報
  • リファ飯の紹介メモ
  • 一次面接の議事録・面接メモ
OUTPUT
  • 出口判定とマッチ度A 二次へ/B 相談/C 業務委託から/D 見送り + 確信度
  • なぜマッチする/しないかすべて本人の言葉の引用つき。引用できないものは「未観測」と書く
  • 入社後の活躍イメージ(仮説)90日で任せられること/まだ任せられないこと/詰まりそうなところ/伸び方
  • 懸念とヒアリング事項次の選考で誰が何を聞くか。一次ならQ1〜Q6のどこで聞くかまで

書類と一次で、見るものを分けている

同じ基準を2回使うのではない。書類でしか見えないもの・書類では絶対に見えないものが違うから、分ける。

書類選考一次面接(30分)
目的 30分の枠を誰に使うかの配分。落とすことが目的ではない 見極め。出口を1つ選び、申し送りを1行残す
マッチ度の分母 6軸「採る人10」のうち書類で観測できる6つだけ(行動として書ける項目) 10軸「採る人10」すべて
性格
(賢い・面白い・優しい)
見ない。書類からは読めないものを読んだことにしない ここで見る。10のアンカーで、観測できた事実だけ挙げる(点数はつけない)
ビジョンの一致 読めない。志望動機に書かれた言葉は、本人のビジョンの証拠にならない Q4・Q6で本人の言葉を先に出させる。「会社のビジョンに共感していた」だけでは○にしない
必要条件 4つのゲート(横断/自分の戦略で成果/フルタイム出社/AI)を○/×/? の3値で。?(不明)を×に倒さない。AIの記述がない=Lv1ではない 同じ4つを○/× で確定させる。①横断と②自分の戦略が中核
見送り判定 書類でDにできるのは「フルタイム・出社が不可」と明記されている場合だけ 見送りパターンに複数当たり、深掘りしても変わらない場合
他責・盛り・悪口 判定しない(原理的に読めない)→ 一次の質問に変換して渡す Q3で剥がれる。発言の引用が取れたときだけ該当とする
出力の主役 一次30分の設計(どのQで何を確かめるか) 出口+申し送り1行と、二次・最終へ回す未観測リスト

設計の芯は3つ

この3つを外すと、それらしいだけの判定シートになる。

01

証拠のない判定は出さない。書いていないことは「無い」ではない

すべての○×に、本人が書いた/話した言葉そのものを引用する。引用できない項目は、評価せず「未観測」に置いて、次に聞くことへ回す。「AIの記述がない」は「AIを使えない」の証明ではない——ここを混ぜると、書ける人が通り、書かないだけの人が落ちる。同じ理由で、「会社のビジョンに共感していた」はビジョンが一致している証拠にならない(本人のビジョンが本人の言葉で出ていなければ未観測)。

引用が実在するかは、出力前に機械で照合している(本文と一致しない引用は項目ごと削除される)。もっともらしい作り話が判定に混ざるのを、仕組みで止めるため。
02

足切りは「落とす数」ではなく「時間の配り方」で効かせる

方針は「迷ったら一次二次は上げる・最終で落とす」。だから書類で確定的に落とせるのは、交渉の余地がない条件(フルタイム・出社)が明記で不可のときだけ。代わりに、「この30分を何に使うか」を設計して渡す。工数はここで返ってくる。

例:勤務条件が要件とぶつかりそうな人は、通常なら28分目にやる条件確認を冒頭に前倒しする。ここが×なら、残り29分を使わずに済む。
03

「隣のデスクで、一緒に働きたいか」はAIが埋めない

公式の4つ目の問いは、空欄のまま返す。代わりに、面接官が実感を言葉にするための材料を3点だけ出す(引っかかった発言/前後の矛盾/書類と面接の落差)。ここを代わりに答えてしまうと、このスキルは意味を失う。

3つが揃っていても一緒に働きたいと思えないなら、その理由を申し送りに書く。逆に3つが完璧でなくても強くそう思えたなら、それも重要な情報——という運用をそのまま支える形にしている。

出力サンプル

動作確認に使った2件。いずれも架空の候補者で、実在の応募者ではありません。

書類選考
C 業務委託から①横断 × /②自分の戦略 ○ /③出社 ? /④AI Lv3 / 確信度 中

大手代理店で運用3年。分業制で、予算配分と媒体選定は上長が決定。入稿と日次調整を担当。制作はクリエイティブ部へ依頼。週2〜3のリモート勤務を希望。

書類がきれいでも、ここで割れる。「大手代理店3年」は立派だが、制作はクリエイティブ部・予算は部長と、他の領域を明確に他人の仕事として書いている=①横断が×。経歴の格ではなく、ここを見る
それでも落とさない。入稿ミスを自分で仕組み化して直し、AIで型にして12人に配っている(=②自分の戦略で成果 ○・AIはLv3)。Dではなく、仕事ぶりで判断するC
①の×は「書かれていない」ではなく「書かれている」からの×——判定できない「不明」とは性質が違う。一方の勤務条件は不明なので、冒頭30秒で確認して無駄な29分を作らない
一次面接
B 相談マッチ度 8/10 / リスク 0/12 / 必要条件4つとも○ / 確信度 高

人材紹介の法人営業3年。マーケは未経験だが、営業の立場で自社ウェビナーの集客設計(ターゲティングと案内文)に越境して成果。AI活用のプロンプトを営業部8人に配布。

ここまで揃っていて、まだAではない。必要条件は4つとも○、マッチ度8/10、見送りパターンの該当は0。それでもAにしないのは、「ビジョンの一致」を本人の言葉で確認できていないから。たくさん当てはまる=合格、ではない
この30分では「仕組みを作る側に行きたい」までは出た。だが何を面白いと思い、何を許せないと思っているかは未観測。「会社のビジョンに共感していた」で埋めない——だから未観測のままBに置き、二次で聞く
活躍イメージ:営業とマーケの間に立つ役割なら90日で立つ。運用・制作の手の速さだけが未知 → 試すなら何をお願いすべきかまで書く

使い方

Claude に候補者データを渡すだけ。スキルは自動で立ち上がる。

候補者データを渡す

「この職務経歴書、いいんじゃに合いそう?」「さっきの一次面接のメモから判定して」——PDFでもテキストでも可。入力の種類で書類/一次モードが切り替わる。

判定シートが出る

出口・マッチ度・根拠・活躍イメージ・次に聞くこと。~/einja-org-dev/_screening/ に保存され、要点はその場で返る。

面接官が最後の1マスを埋める

「隣のデスクで、一緒に働きたいか」は空欄で返ってくる。ここだけは人が書く。出口を1つ選び、申し送りを1行残して終わり。

前提と、いまの限界

プロトタイプ(v0.1)です。ここを承知の上で使ってください。

判定の土台の一部が、まだ「叩き」

確定しているのは一次面接の要件(見極める3つ・性格の10アンカー・必要条件4つとその粒度・採る人10・質問6つ・出口4つ・AIはLv2が通過ライン)。一方、見送りパターン12・経歴パターンの○×・採るレイヤーは未確定です。スキルは叩きを根拠に判定したケースを記録し、あとで○×だけもらえば埋まる形にしています。

要件が変われば、判定も変わる(=要件を変えたら、この仕組みも直す)

上の2件は、要件がv2.0になったことで判定が入れ替わりました。書類の人は通過 → 業務委託から(「実務経験があるか」から「横断しているか」に変わり、"制作は他部署・予算は上長"という記述が×に直撃した)。面接の人は業務委託から → 相談(旧「ゲシュタルト」が必要条件①に統合された結果、越境の証拠がそのまま条件①○になった)。要件を更新したら、この判定の仕組みも同時に直さないと、古い基準で誤判定します。

最終判断はしない

やるのは、①足切りの材料を根拠つきで並べる ②活躍イメージを言語化する ③次に聞くことを作る、の3つまで。採否そのものと「一緒に働きたいか」は人が決めます。

対象と取り扱い

対象はマーケ(デジマ/クリエイティブ)の本社メンバーのみ。SmartDashコーチは必要条件が別物のため対象外です。候補者データと判定シートはローカル限定で扱い、年齢・性別・国籍・学歴などは判定に使いません。